地域によってお正月の過し方が違う?風習や料理の違いあれこれ

地域によってお正月の過し方が違う?風習や料理の違いあれこれ

新しい年を迎える「お正月」は、新年の神様「年神様」を家庭に迎えて、お正月料理をお供えし、一年の健康と幸せを願うための日本独自の伝統文化。日本の伝統文化でもあるお正月ですが、地域によって過ごし方に違いがあることをご存じでしょうか。今回は、地域によって異なる様々なお正月の過ごし方をご紹介します。

地域によってこんなに違う!お正月の過ごし方

地域によってこんなに違う!お正月の過ごし方

日本では昔から、新年には家の玄関などにお飾りを施し、おせち料理やお雑煮などのお正月料理を食べ、寺社仏閣に初詣をして新しい年を祝う風習があります。これらは日本ならではの風習ですが、地域によってお正月料理の内容やお飾りを出す日数などが異なるのです。

たとえば、門松やしめ縄などのお正月のお飾りは、年神様を家に迎えるための目印として飾るものだと言われています。お飾りは一般的には「松の内」が明けたら片付けなければなりませんが、この「松の内」は関東では1月7日、関西では1月15日までとなっています。その他の地域でも、場所によってそれぞれに違いがあり、そこには地域ごとの言い伝えがあるのです。

お正月料理の違いあれこれ

お正月料理の違いあれこれ

おせち料理の由来は、季節の変わり目に神様へお供えする「節供」から来ているとされており、その歴史は平安時代にまで遡ります。現代のように料理一つひとつに意味が込められて、新年に食べるようになったのは江戸時代後期から。明治時代になると「箱を重ねて目出度さを重ねる」意味を込めて、重箱に詰めるようになったと言われています。

お正月料理は地域によって食べる日にちやおせち料理、お雑煮の具材に違いがあり、それぞれの地域ごとに昔ながらの言い伝えが存在。ここでは、その中でも特色のある地域のお正月料理についてご紹介します。

北海道:おせちを食べるのは大晦日

おせち料理と言えば元日に食べる料理のイメージがありますが、北海道では12月31日の大晦日に、年越しそばと一緒に食べる風習があります。新年を迎えた元日には、大晦日の残りのおせち料理を食べるため、北海道ではおせち料理を「年取り膳」とも呼ばれているのです。

昔の日本では日が暮れると一日が終わると言われていたため、日が暮れてしまうと一日が終わると考えられていました。そのため、大晦日の夜は元日だと考えられていることから、北海道では昔ながらの風習で大晦日におせち料理を食べるようになったとされています。北海道のおせち料理では、鮭の鼻の軟骨をなますに混ぜる氷頭(ひず)なますが特に有名です。

京都や大阪:飾るだけの料理?「にらみ鯛」

京都は「京料理」で有名な地域。大阪と言えば「天下の台所」「くいだおれ」とも言われている地域であり、食に関するこだわりのある地域でもあります。そんな関西では、鰤は成長につれて呼び名が変わること出世魚として親しまれており、お正月には欠かせない縁起物として知られる存在。また、「にらみ鯛」と言われる尾頭付きの鯛の塩焼きも、関西ならではの風習です。

「にらみ鯛」は、正月の三が日の間、毎回おせち料理と一緒に食卓に上げますが、箸を付けてはいけません。三が日を終えると家長の男性から箸を付け、次に家族の男性、女性へと順番に箸を付けていきます。

また、関東ではお雑煮はすまし汁で四角いお餅なのに対して、京都や大阪では白みそ仕立ての丸餅を使ったお雑煮が有名です。

和歌山など:お餅禁止の「餅なし正月」

お正月というとお餅を食べるイメージがありますが、和歌山県田辺市や那智勝浦町、東京都足立区などの一部の地域では、お餅を食べない風習があることをご存じでしょうか。

お正月にお餅を食べない理由は所説あります。後醍醐天皇の皇子である大塔宮護良親王がこの地域を訪れたとき、一行は年の瀬で餅つきをしている村人たちに餅を求めました。しかし、村人たちはこれを拒否。後から大塔宮護良親王だと知った村人たちは、その後お正月には餅をつかなくなったそうです。

また、年末にこの地域にたどり着いた落ち武士が、餅をつく余裕がなかったために芋雑煮を食べました。このことから、「このときの苦労を忘れないように」と芋雑煮を食べるようになったとも言われています。

お正月風習の違いあれこれ

お正月風習の違いあれこれ

お正月には、地域によって過ごし方にも違い様々あり、非常に興味深い慣習も存在。ここでは、数ある地域独特の風習の中でも、珍しい風習を3つご紹介します。

青森:干支によって参拝する神社が決まっている

お正月の行事のひとつである初詣は、家の近くや有名な寺社仏閣に参拝をして一年の健康や幸せを願うこと。初詣に関して、青森県の津軽地方では、「津軽一代様」と呼ばれる慣習があります。

津軽一代様へのお参りはは、年の干支に合わせて、それぞれの干支の守本尊(まもりほんぞん)として祀られている寺社仏閣に参拝する慣習。守本尊は、仏教の千手観音、虚空蔵菩薩、文殊菩薩、普賢菩薩、勢至菩薩、大日如来、不動明王、八幡大菩薩の仏様などです。

津軽一代様へのお参りは、藩政時代から続いており、初詣だけではなくお宮参りや厄除け、受験祈願など人生の節目にお参りをして祈願をしています。

富山:菅原道真を飾る

北陸地方の富山県は、全国有数の天神信仰が盛んな地域です。「天神様」とは菅原道真のこと。富山県では12月25日に、お神酒や鏡餅をお供えして菅原道真の掛け軸や置物を飾ります。

初めは大宰府に流されて無念のまま亡くなった、菅原道真の御魂を鎮めることを目的として始まりました。その後、「稲穂の神」「学問の神」として全国的に信仰を集めるようになったのです。これは、加賀藩の藩主前田家は菅原道真の末裔と称して深く信仰していたため、それが庶民に広がったと言われています。

元旦には天神様にお雑煮やおせち料理をお供えし、家族で二礼、二拍手、一礼をして一年の無事を祈願。そして1月25日に片付けます。

沖縄:お正月が3回ある

沖縄にはお正月が3回あります。新暦のお正月、旧正月、あの世のお正月と言われる「ジュウルクニチー」です。

沖縄では旧正月の朝に飲むと健康・豊年・幸せが訪れるという、若水を汲みに行くことから始まります。また、地域によっては旧正月にお年玉を配るところがあるため、旧正月の時期までお年玉袋が売っているそうです。

ジュウルクニチーは沖縄独特の風習。旧暦の1月16日に祝うため「十六日祭」とも呼ばれています。先祖供養を行い、お墓にお供えをして、あの世でお金が困らないように「ウチピカ」と呼ばれる、あの世で使えるお金を燃やしてお参りをするのが習わし。沖縄の中でも特に、八重山地方や宮古島地方で盛んに行われています。

まとめ

まとめ

いかがでしかた?おせち料理や風習などお正月には地域それぞれの特徴ある風習があります。住んでいる地域とは違う場所でお正月を過ごすときは、その地域ならではのお正月を楽しんでみてくださいね。

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